贅沢な一日 1 上谷山

出発地に着くと本降りの雨。

予報は曇りのち晴れ。

車の中でグズグズしていると小降りになってきた。「行こう。」

新雪の積もった幻想的な霧の樹林帯を抜けると、モノトーンの世界に向かう先が浮かび上がる。たおやかな尾根のキリリとした雪庇の美しさに足跡を付けるのをためらってしまう。

江越国境稜線から越美国境稜線を眺める。

尾根、谷を辿り山頂にたどり着くのも楽しいが、

何処までも稜線を辿っていけたら・・・妄想が広がる。

何度も何度も振り返り、

どこまでもどこまでも歩きたくなる。