伝説の池を目指して ヘク谷

山の伝説は興味深い。

「昔、修行僧が登った時は八つあった滝が下るときは九つだった。」

ヘク谷の名前の由来のひとつ。

苔むした谷、次々に現れる滝とその轟音、上部は巨石が重なる岩場・・・。

水でぬれたのとは違う冷やっとした空気を感じたのは気のせいか?

小女郎ヶ池。既婚の女性お孝と大蛇の化身の青年の恋伝説が残る池。

人々にとって山上の池は特別の存在だったのだろう。

牧歌的な風景を前に、山に暮らす人々と、日常を離れ山を楽しむ私とが創り上げる物語は違ってくる。

でも山の伝説は、国を越え通ずるものがあったりする。物語から垣間見える深層心理。

猛暑の日、暑さを忘れ物語の世界に遊んだ一日。