こころの山 白山

 山道をてくてく歩いていると

頭の中のこんがらかった言葉から解放される。

出てくるのは体が感じた単純な一言。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初夏の陽気の中、

「なんだか今日は楽しいな」

白山の女神のささやき声が聞こえたような気がした。

 

自らの体を曲げ、重い雪の中でじっと耐えていた木々たち。

よし起き上がろう。

一本の木から生き抜く力を教わる。